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題名 非下降イントネーションで発話される「吧」の確認要求用法 - ダロウとの対照に向けた一考察 -
The Contrastive Study of BA and DAROU: Focus on Confirmation
作者 劉泱伶
Liu, Yang-Ling
貢獻者 栗田岳
Kurita, Gaku
劉泱伶
Liu, Yang-Ling
關鍵詞 
確認要求
聲調
語言調查
Darou
ダロウ
イントネーション
日期 2020
上傳時間 2-Mar-2020 10:55:14 (UTC+8)
摘要 本研究以台灣中文裡「吧」的確認要求句中非下降聲調之句子(以下,稱之為「非下降的吧」)作為考察的核心。具體而言,以對20-29歲之台灣中文母語人士共20名進行語言調查的結果進行分析,並主張下述之要點。
○在前行研究中,確認要求用法大致分類為三類,而本論文之先行研究栗田・劉・樊(2019)中,將此三類分別稱為A類型「命題確認」、B類型「認識共有の確認」、C類型「認識欠如の是正」。然而,「非下降的吧」於「吧」的確認要求用法體系中,應被歸類於第四類別之「認識成立の要求」較為恰當。
○「非下降的吧」的確認要求用法,可再區分為【正当性主張型】及【共感喚起型】。其中【正当性主張型】的成立條件為「說話者於先前已言明之主張的正確性得到證明」,另一方【共感喚起型】的成立條件為「說話者驅使聽話者認同其說話內容」。
○「非下降的吧」的例句,亦可將原句改為下降聲調發音,惟此時的語意與「非下降的吧」之語意不同。將【正当性主張型】的句子以下降語調發音時,一時可解釋為是C類型「認識欠如の是正」,然而實際使用上並非如此。因此,必須修正先前對於C類型之概念及規定,亦將名稱更名為「認識訂正の要求」較為適當。另外,【共感喚起型】的句子以下降語調發音時,可視為A類型「命題確認」的一種。
本研究では、台湾中国語における「吧」の確認要求文のうち、非下降イントネーションで発話されるもの(以下、「非下降の吧」と称する)を考察の中心とした。具体的には、20代の台湾中国語母語話者計20名に対して言語調査を実施し、それを分析した結果、以下のことを主張する。
○先行研究において、確認要求用法には概ね三つに分類されており、本研究に先立つ栗田・劉・樊(2019)では、それらを、Aタイプ「命題確認」、Bタイプ「認識共有の確認」、Cタイプ「認識欠如の是正」と称している。しかし、「非下降の吧」は「吧」の確認要求用法の体系の中で、「認識成立の要求」という第4のカテゴリーに属するものと考えられる。
○「非下降の吧」の確認要求用法は、【正当性主張型】と【共感喚起型】という下位区分が設定される。【正当性主張型】の成立条件は「話し手がそれ以前に言明していた主張の正しさが明らかになること」であり、一方、【共感喚起型】の成立条件は「話し手が聞き手に共感してもらいたいために働きかけを行うこと」である。
○「非下降の吧」の文は、そのまま下降イントネーションに変えて発話することが可能である。しかし、その意味内容は「非下降の吧」とは異なってくる。【正当性主張型】の文を下降調で発話した場合は、一見、確認要求用法のCタイプ「認識欠如の是正」と解釈されそうなのであるが、実際にはそうならないことから、Cタイプの概念規定を改め、名称も「認識訂正の要求」とすることが適当であると考えられる。一方、【共感喚起型】の文を下降調で発話する場合は、Aタイプ「命題確認」の一種として理解される。
參考文獻 井上 優 (2016)「日本語と中国語の真偽疑問文と確認文の意味」庵功雄・佐藤琢
  三・中俣尚己編『日本語研究のフロンティア』くろしお出版
王 嘉偉(2013)「台灣華語語尾助詞『吧』的研究」輔仁大學 跨文化研究所語言學
  碩士班 修士学位論文
王 其莉(2015)「日本語の「だろう」と中国語の“吧”」『判断のモダリティ関する
  日中対照研究』ひつじ書房
木村 英樹・森山 卓郎(1992)「聞き手情報配慮と文末形式」大河内康憲編『日本
  語と中国語の対照研究論文集(下)』くろしお出版
栗田 岳・劉 泱伶・樊 毓(2019)「確認要求文 – 吧とダロウの場合 –」『政大日本
  研究』16
黄 琬婷(2011)「文末助詞 “吧”の機能についての統一的説明」『慶應義塾外国語
研究』8
呉 紅哲(2002)「「ダロウ」と「吧(ba)」の確認要求用法の比較」『岡山大学大学
  院文化科学研究科紀要』13
三枝 令子(2003)「「だろう」の意味と働き : 助動詞から終助詞まで」
『一橋大学留学生センター紀要』6
張 恵芳(2008)「『推量確認要求』用法の日中対照研究 - 情報伝達・語用論的な観点から- 」『言語学論叢』オンライン版創刊号
唐 玉紅・鄒 善軍(2015)「確認要求を表す「だろう」と“吧”の日中対照研究」
日中対照言語学会編『日本語と中国語のモダリティ』白帝社
仁田 義雄(2000)「第2章 認識のモダリティとその周辺」
森山卓郎・仁田義雄・工藤浩著『日本語の文法3 モダリティ』岩波書店
蓮沼 昭子(1995)「対話における確認行為―「だろう」「じゃないか」「よね」の確認用法―」 仁田義雄編『複文の研究(下)』くろしお出版
三宅 知宏(2010)「「推量」と「確認要求」―“ダロウ”をめぐって―」
『鶴見大学紀要第1部 日本語・日本文学編』47
宮崎 和人・安達 太郎・野田 春美・高梨 信乃(2002)『モダリティ 新日本語文法
選書4』くろしお出版
宮崎 和人(2004)「確認要求形式の類型と互換性」『岡山大学大学院文化科学研究
科紀要』18-1
描述 碩士
國立政治大學
日本語文學系
106556001
資料來源 http://thesis.lib.nccu.edu.tw/record/#G0106556001
資料類型 thesis
dc.contributor.advisor 栗田岳zh_TW
dc.contributor.advisor Kurita, Gakuen_US
dc.contributor.author (Authors) 劉泱伶zh_TW
dc.contributor.author (Authors) Liu, Yang-Lingen_US
dc.creator (作者) 劉泱伶zh_TW
dc.creator (作者) Liu, Yang-Lingen_US
dc.date (日期) 2020en_US
dc.date.accessioned 2-Mar-2020 10:55:14 (UTC+8)-
dc.date.available 2-Mar-2020 10:55:14 (UTC+8)-
dc.date.issued (上傳時間) 2-Mar-2020 10:55:14 (UTC+8)-
dc.identifier (Other Identifiers) G0106556001en_US
dc.identifier.uri (URI) http://nccur.lib.nccu.edu.tw/handle/140.119/128759-
dc.description (描述) 碩士zh_TW
dc.description (描述) 國立政治大學zh_TW
dc.description (描述) 日本語文學系zh_TW
dc.description (描述) 106556001zh_TW
dc.description.abstract (摘要) 本研究以台灣中文裡「吧」的確認要求句中非下降聲調之句子(以下,稱之為「非下降的吧」)作為考察的核心。具體而言,以對20-29歲之台灣中文母語人士共20名進行語言調查的結果進行分析,並主張下述之要點。
○在前行研究中,確認要求用法大致分類為三類,而本論文之先行研究栗田・劉・樊(2019)中,將此三類分別稱為A類型「命題確認」、B類型「認識共有の確認」、C類型「認識欠如の是正」。然而,「非下降的吧」於「吧」的確認要求用法體系中,應被歸類於第四類別之「認識成立の要求」較為恰當。
○「非下降的吧」的確認要求用法,可再區分為【正当性主張型】及【共感喚起型】。其中【正当性主張型】的成立條件為「說話者於先前已言明之主張的正確性得到證明」,另一方【共感喚起型】的成立條件為「說話者驅使聽話者認同其說話內容」。
○「非下降的吧」的例句,亦可將原句改為下降聲調發音,惟此時的語意與「非下降的吧」之語意不同。將【正当性主張型】的句子以下降語調發音時,一時可解釋為是C類型「認識欠如の是正」,然而實際使用上並非如此。因此,必須修正先前對於C類型之概念及規定,亦將名稱更名為「認識訂正の要求」較為適當。另外,【共感喚起型】的句子以下降語調發音時,可視為A類型「命題確認」的一種。
zh_TW
dc.description.abstract (摘要) 本研究では、台湾中国語における「吧」の確認要求文のうち、非下降イントネーションで発話されるもの(以下、「非下降の吧」と称する)を考察の中心とした。具体的には、20代の台湾中国語母語話者計20名に対して言語調査を実施し、それを分析した結果、以下のことを主張する。
○先行研究において、確認要求用法には概ね三つに分類されており、本研究に先立つ栗田・劉・樊(2019)では、それらを、Aタイプ「命題確認」、Bタイプ「認識共有の確認」、Cタイプ「認識欠如の是正」と称している。しかし、「非下降の吧」は「吧」の確認要求用法の体系の中で、「認識成立の要求」という第4のカテゴリーに属するものと考えられる。
○「非下降の吧」の確認要求用法は、【正当性主張型】と【共感喚起型】という下位区分が設定される。【正当性主張型】の成立条件は「話し手がそれ以前に言明していた主張の正しさが明らかになること」であり、一方、【共感喚起型】の成立条件は「話し手が聞き手に共感してもらいたいために働きかけを行うこと」である。
○「非下降の吧」の文は、そのまま下降イントネーションに変えて発話することが可能である。しかし、その意味内容は「非下降の吧」とは異なってくる。【正当性主張型】の文を下降調で発話した場合は、一見、確認要求用法のCタイプ「認識欠如の是正」と解釈されそうなのであるが、実際にはそうならないことから、Cタイプの概念規定を改め、名称も「認識訂正の要求」とすることが適当であると考えられる。一方、【共感喚起型】の文を下降調で発話する場合は、Aタイプ「命題確認」の一種として理解される。
en_US
dc.description.tableofcontents 第1章 序論 01
1.1 研究動機と目的 01
1.2 研究対象 03
第2章 先行研究 04
2.1 ダロウの確認要求用法に関する先行研究の概要 04
2.1.1 宮崎(2004) 05
2.1.2 木村・森山(1992) 06
2.1.3 三宅(2010) 08
2.2 ダロウの確認要求用法の分類 まとめ 11
2.3 「吧」とダロウの対照に関する先行研究 13
2.3.1 井上(2016) 13
2.3.2 唐・鄒(2015) 14
2.3.3 呉(2004) 15
2.4 「非下降の吧」相当の文に関する先行研究 16
2.4.1 ダロウに関する言及 17
2.4.2 「吧」に関する言及 19
第3章 「非下降の吧」をめぐる論点 22
3.1 【対立型】と【新情報型】 22
3.2 【対立型】【新情報型】と非下降イントネーション 22
3.2.1 【下降の吧】における推量用法・確認要求用法の弁別 22
3.2.2 【対立型】【新情報型】が非下降イントネーションで発話される所以 24
第4章 「吧」の確認要求文についての言語調査の結果分析 26
4.1 調査の概要 26
4.1.1 予備的調査 26
4.1.2 本調査の概要 26
4.1.3 本調査の方法 28
4.1.4 本調査の調査対象 30
4.2 本調査の結果 30
4.3 調査結果の分析 36
4.3.1 【対立型】 - 非下降イントネーションに関する調査結果 - 37
4.3.1.1 非下降イントネーションでの発話が相対的に少なかったスクリプト 37
4.3.2 【正当性主張型】(旧【対立型】) - 下降イントネーションに関する調査結果 - 40
4.3.2.1  「命題確認」乃至「推量」という解釈の不成立 40
4.3.2.2 「認識欠如の是正」という解釈の不成立 43
4.3.2.3 「認識欠如の是正」から「認識訂正の要求」へ 45
4.3.3【新情報型】 - 非下降イントネーションに関する調査結果 - 46
4.3.3.1 非下降イントネーションでの発話が相対的に少なかったスクリプト 46
4.3.3.2 「聞き手との共感」 50
4.3.3.3 「望ましくない事柄」をめぐって 51
4.3.3.4 【新情報型】 - 非下降イントネーションに関する調査結果 – まとめ 54
4.3.4 【共感喚起型】(旧【新情報型】) - 下降イントネーションに関する調査結果 - 54
4.3.4.1 「推量」乃至「命題確認」という解釈の不成立 54
4.3.4.2 「認識訂正の要求」という解釈の成立 57
4.3.4.3 「命題確認」という解釈の成立 58
4.3.4.4 [話し手<聞き手]という環境をめぐって 61
第5章 おわりに 63
5.1本研究のまとめ 63
5.2今後の課題 65
参考文献 66
付録1 本調査に用いた会話スクリプト一覧 68
付録2 スクリプト別の被験者のコメント 73
zh_TW
dc.format.extent 2457914 bytes-
dc.format.mimetype application/pdf-
dc.source.uri (資料來源) http://thesis.lib.nccu.edu.tw/record/#G0106556001en_US
dc.subject (關鍵詞) zh_TW
dc.subject (關鍵詞) 確認要求zh_TW
dc.subject (關鍵詞) 聲調zh_TW
dc.subject (關鍵詞) 語言調查zh_TW
dc.subject (關鍵詞) Darouen_US
dc.subject (關鍵詞) ダロウen_US
dc.subject (關鍵詞) イントネーションen_US
dc.title (題名) 非下降イントネーションで発話される「吧」の確認要求用法 - ダロウとの対照に向けた一考察 -zh_TW
dc.title (題名) The Contrastive Study of BA and DAROU: Focus on Confirmationen_US
dc.type (資料類型) thesisen_US
dc.relation.reference (參考文獻) 井上 優 (2016)「日本語と中国語の真偽疑問文と確認文の意味」庵功雄・佐藤琢
  三・中俣尚己編『日本語研究のフロンティア』くろしお出版
王 嘉偉(2013)「台灣華語語尾助詞『吧』的研究」輔仁大學 跨文化研究所語言學
  碩士班 修士学位論文
王 其莉(2015)「日本語の「だろう」と中国語の“吧”」『判断のモダリティ関する
  日中対照研究』ひつじ書房
木村 英樹・森山 卓郎(1992)「聞き手情報配慮と文末形式」大河内康憲編『日本
  語と中国語の対照研究論文集(下)』くろしお出版
栗田 岳・劉 泱伶・樊 毓(2019)「確認要求文 – 吧とダロウの場合 –」『政大日本
  研究』16
黄 琬婷(2011)「文末助詞 “吧”の機能についての統一的説明」『慶應義塾外国語
研究』8
呉 紅哲(2002)「「ダロウ」と「吧(ba)」の確認要求用法の比較」『岡山大学大学
  院文化科学研究科紀要』13
三枝 令子(2003)「「だろう」の意味と働き : 助動詞から終助詞まで」
『一橋大学留学生センター紀要』6
張 恵芳(2008)「『推量確認要求』用法の日中対照研究 - 情報伝達・語用論的な観点から- 」『言語学論叢』オンライン版創刊号
唐 玉紅・鄒 善軍(2015)「確認要求を表す「だろう」と“吧”の日中対照研究」
日中対照言語学会編『日本語と中国語のモダリティ』白帝社
仁田 義雄(2000)「第2章 認識のモダリティとその周辺」
森山卓郎・仁田義雄・工藤浩著『日本語の文法3 モダリティ』岩波書店
蓮沼 昭子(1995)「対話における確認行為―「だろう」「じゃないか」「よね」の確認用法―」 仁田義雄編『複文の研究(下)』くろしお出版
三宅 知宏(2010)「「推量」と「確認要求」―“ダロウ”をめぐって―」
『鶴見大学紀要第1部 日本語・日本文学編』47
宮崎 和人・安達 太郎・野田 春美・高梨 信乃(2002)『モダリティ 新日本語文法
選書4』くろしお出版
宮崎 和人(2004)「確認要求形式の類型と互換性」『岡山大学大学院文化科学研究
科紀要』18-1
zh_TW
dc.identifier.doi (DOI) 10.6814/NCCU202000274en_US