dc.contributor.advisor | 山藤夏郎 | zh_TW |
dc.contributor.author (Authors) | 黃寶萱 | zh_TW |
dc.contributor.author (Authors) | Huang, Pao-Hsuan | en_US |
dc.creator (作者) | 黃寶萱 | zh_TW |
dc.creator (作者) | Huang, Pao-Hsuan | en_US |
dc.date (日期) | 2022 | en_US |
dc.date.accessioned | 2-Sep-2022 14:31:46 (UTC+8) | - |
dc.date.available | 2-Sep-2022 14:31:46 (UTC+8) | - |
dc.date.issued (上傳時間) | 2-Sep-2022 14:31:46 (UTC+8) | - |
dc.identifier (Other Identifiers) | G0108556004 | en_US |
dc.identifier.uri (URI) | http://nccur.lib.nccu.edu.tw/handle/140.119/141511 | - |
dc.description (描述) | 碩士 | zh_TW |
dc.description (描述) | 國立政治大學 | zh_TW |
dc.description (描述) | 日本語文學系 | zh_TW |
dc.description (描述) | 108556004 | zh_TW |
dc.description.abstract (摘要) | 鍾情於西歐文學、以新心理主義流派作家而為人所知的日本小說家堀辰雄(1904−1953),卻在1940年代前後,一連創作了四篇以日本平安時代文學為背景的「王朝小說」,其中第一篇作品〈かげろふの日記〉,正是翻案了日本最古老的女流日記,由藤原道綱母所創作的《蜻蛉日記》。不過對於這篇翻案小說,歷來的研究中卻不乏批判性的意見,其中最常受到議論的,即是堀辰雄作品與原典間的差異,以及關於女主角道綱母的性格變更,使道綱母從原典中的「激情善妒」轉為「冷淡悲觀」之形象。 另一方面,根據堀辰雄本人在創作前後留下的書信及短篇文章,可以發現他從日本古典《蜻蛉日記》的女主角身上,看見了與德語詩人里爾克在其著作《馬爾泰手記》中所稱頌的「戀愛女性」相同的特質,因此想要將古典中的道綱母,依照自己的喜好重新塑造,賦予她能夠「超越命運的永遠姿態」。 如果說堀辰雄認為在原典的道綱母身上,早已存在某種東方與西洋共通的特質,那麼他又何必改變女主角的性格?而串聯起東西方的「戀愛女性」之概念,具體而言又是指涉女性的何種人格特質、或是行為模式?本研究試圖從此二疑問出發,首先闡明最為關鍵的「戀愛女性」概念後,運用敘事學(narratology)觀點將此概念解讀為一種敘事結構,進一步探討堀辰雄如何將此結構嵌入〈かげろふの日記〉以及續篇〈ほととぎす〉當中,創作出符合堀辰雄獨自理念的作品。 作為結論,堀辰雄並不是改變了原典道綱母的性格,而是運用「日記」敘事結構的特殊性,表現出道綱母處於「邁入中年,以悲觀、冷卻心境」來回顧年輕往事的姿態,更運用受里爾克啟發的「戀愛女性」概念,進一步幫助道綱母超越己身的不幸命運,達成堀所追求的其中一項文學課題──「生總比命運還要更加偉大」。 | zh_TW |
dc.description.abstract (摘要) | 堀辰雄(1904−1953)は、西欧文学に傾倒した新心理主義作家としてよく知られているが、その一方で、昭和十年代頃(1935〜1944)に、日本の王朝文学を題材とした翻案小説を相次いで発表したことでも知られる。その中の第一作にあたる「かげろふの日記」は、日本最古の女流日記として有名な『蜻蛉日記』を原典とした作品であるが、従来の先行研究の中には、堀のこの翻案作品に対し、それほど芳しくない評価を与えているものも散見される。それらの中でしばしば提起されるのは、堀作品と原典との差異についてであり、また女性主人公・道綱母の性格を「冷淡」かつ「諦観的」なものに変更したという原典改変の問題についてである。 この問題に注目した時、堀自身が執筆当時に友人と交わした書簡や、自身の創作の経緯をまとめたエッセイの存在が改めて想起される。それらでは、道綱母のような「日本の古い女」の不幸の日記から、オーストリアの詩人リルケが自身の著書、『マルテの手記』で称賛した「恋する女」と共通している特質を発見したと述べられており、堀が「僕流」の道綱母像を作り上げようとしていたこと、そして彼女に「運命を超える永遠の姿」を与えようと企てていたことがわかる。 だが、その時疑問となるのは、もし、『蜻蛉日記』の道綱母が、堀の言う通り、西洋の概念と共通する「恋する女」の性質を既に持っているのであれば、なぜその性格を改変する必要があったのか、という点である。本研究では、まず堀の創作動機となる「恋する女」という概念を明らかにすることを試みる。それが具体的にどのような条件や特質、或いは行動のパターンを有するものであるとされていたのか、その点を明瞭にした上で、「恋する女」を一種の物語構造として読み解き、堀がいかにしてその構造を「かげろふの日記」や続篇「ほととぎす」の中に組み込み、独自の理念を表現したのかを、物語論(ナラトロジー)のアプローチを用いて、考察を試みる。 結論として、本研究は、実は堀が原典『蜻蛉日記』の道綱母の性格を変えたのではなく、むしろ「日記」という形式における「語りの構造」やその仕組みを利用し、「中年に入って、悲観的になった」とされる道綱母の姿を巧妙に読者に提示し、さらにそのような道綱母を、「恋する女」の発展構造にそって、最終的に不幸な運命を「超越」させることを試みたのだと主張する。堀流の「恋する女」へと生まれ変わった道綱母と共に、堀の一つの文学的課題――「常にわれわれの生はわれわれの運命より以上のものである」という主題も、ここに完成を迎えることとなったのである。 | en_US |
dc.description.tableofcontents | 序論 1研究背景―問題の所在 1研究目的と先行研究の整理 5研究方法 7本論の構成 10第一章 堀辰雄における「王朝小説」の創作 11第一節 堀辰雄と日本の古典 12第二節 「かげろふの日記」創作の経緯 17第三節 「かげろふの日記」に対する従来の評価・批評 28第二章 堀文学におけるリルケ受容 32第一節 堀辰雄とリルケの『マルテの手記』 34第二節 リルケにおける「恋する女」の姿 38二・二・1『アベラールとエロイーズの手紙』 42二・二・2「ぽるとがる文」 45第三節 堀辰雄におけるリルケ読解 51第三章 「恋する女」としての道綱母 58第一節 『蜻蛉日記』と「かげろふの日記」の対照研究 59第二節 「かげろふの日記」における「恋する女」構造 65第三節 「かげろふの日記」における語り手の造形 72三・三・1 物語論における語り手の構造 76三・三・2 「回想の語り」をする語り手 80第四章 堀文学における「苦しめあう」愛 86第一節 続篇「ほととぎす」における道綱母の更なる変化 88第二節 「不可解な心の動き」とモーリアック受容 96第三節 堀文学における女性像の継承 103四・三・1 本連作が初期作品から引き続ぐもの 103四・三・2 本連作と堀自身の「人生的体験」の関係について 105結論 運命を超える〈一瞬の赫き〉 112考察の軌跡 112堀辰雄における「恋する女」の受容とその変容 114今後の課題 117参考文献 119 | zh_TW |
dc.format.extent | 3790781 bytes | - |
dc.format.mimetype | application/pdf | - |
dc.source.uri (資料來源) | http://thesis.lib.nccu.edu.tw/record/#G0108556004 | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | 堀辰雄 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 蜻蛉日記 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 里爾克 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 戀愛女性 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 敘事學 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 戀愛觀 | zh_TW |
dc.subject (關鍵詞) | 堀辰雄 | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | 蜻蛉日記 | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | リルケ | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | 恋する女 | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | 物語論 | en_US |
dc.subject (關鍵詞) | 恋愛観 | en_US |
dc.title (題名) | 堀辰雄文學中「戀愛女性」之系譜—以「かげろふの日記」和「ほととぎす」為中心— | zh_TW |
dc.title (題名) | 堀辰雄文学における「恋する女」の系譜 ―「かげろふの日記」と「ほととぎす」を中心に― | en_US |
dc.type (資料類型) | thesis | en_US |
dc.relation.reference (參考文獻) | 【テキスト・堀辰雄作品】1. 堀辰雄(1930→1977)「死の素描」『堀辰雄全集 第一巻』筑摩書房2. 堀辰雄(1930→1977)「聖家族」『堀辰雄全集 第一巻』筑摩書房3. 堀辰雄(1934→1977)「物語の女」『堀辰雄全集 第一巻』筑摩書房4. 堀辰雄(1934→1977)「小説のことなど」『堀辰雄全集 第三巻』筑摩書房5. 堀辰雄(1934→1978)「「スタヴロギンの告白」の訳者に」『堀辰雄全集 第四巻』筑摩書房6. 堀辰雄(1936→1977)「モオリアックのこと」『堀辰雄全集 第四巻』筑摩書房7. 堀辰雄(1936→1977)「更級日記など」『堀辰雄全集 第三巻』筑摩書房8. 堀辰雄(1936→1977)「ヴェランダにて」『堀辰雄全集 第三巻』筑摩書房9. 堀辰雄(1937→1977)「かげろふの日記」『堀辰雄全集 第二巻』筑摩書房10. 堀辰雄(1938→1977)「七つの手紙――或女友達に」『堀辰雄全集 第三巻』筑摩書房11. 堀辰雄(1939→1977)「ほととぎす」『堀辰雄全集 第二巻』筑摩書房12. 堀辰雄(1939→1978)創元社版「かげろふの日記」あとがき、『堀辰雄全集 第四巻』筑摩書房13. 堀辰雄(1941→1977)「姨捨記」『堀辰雄全集 第三巻』筑摩書房14. 堀辰雄(1946→1978)「堀辰雄作品集第三・風立ちぬ」あとがき、『堀辰雄全集 第四巻』筑摩書房15. 堀辰雄(1978)『堀辰雄全集 第八巻』筑摩書房【日本語文献】(五十音順)1. 芥川龍之介(1927→1997)「或阿呆の一生」『芥川龍之介全集 第十六巻』岩波書店2. 飯島洋(2005)「堀辰雄「ほととぎす」攷―「菜穂子」への序奏―」『京都大学國文學論叢』14、pp.17-323. 飯島洋(2008)「「かげろふの日記」論――リルケ受容からの逸脱」『国語国文』77-3、pp.32-474. 上坂信男(1977)「かげろふの日記」『國文學 解釈と教材の研究』22-9、pp.124-1275. 大石紗都子(2019)『堀辰雄がつなぐ文学の東西――不条理と反語的精神を追求する知性』晃洋書房6. 大谷裕昭(1969)「蜻蛉日記の構造(上)」『日本文学』18-6 、pp.28-407. 大森郁之助(1968)「「たけ高き女」の種姓―堀辰雄の「かげろふの日記」における自己限定―」『札幌大学紀要:教養部論集』1 、pp.221-2578. 大森郁之助(1978)「堀辰雄に於ける所謂日本回帰の虚実――并・折口信夫受容の実態」『札幌大学教養部・札幌大学女子短期大学部紀要』13、pp.83-989. 川村裕子訳注(2003)『新版 蜻蛉日記I(上巻・中巻)現代語訳付き』(角川ソフィア文庫)角川書店(Kindle版電子書籍)10. 川村裕子訳注(2003)『新版 蜻蛉日記Ⅱ(下巻)現代語訳付き』(角川ソフィア文庫)角川書店(Kindle版電子書籍)11. 北原保雄編(2003)『小学館 全文全訳古語辞典』小学館12. 神品芳夫(1977)「堀辰雄とリルケ」『國文學 解釈と教材の研究』22-9、pp.100-10413. 神品芳夫(1978)「堀辰雄とリルケ」『堀辰雄全集 別巻2』筑摩書房、pp.101-11014. 古賀典子(1968)「「蜻蛉日記」上巻の成立に関する私論」『語文研究』25(九州大学国語国文学会)、pp.38-5315. 小嶋菜温子(1992)「堀辰雄『かげろふの日記』――古典を現代文で読ませる名作」『国文学解釈と鑑賞』57-5、pp.146-15016. 佐々木基一(1955)「堀辰雄の世界」佐々木基一、谷田昌平著『堀辰雄――その生涯と文学』青木書店、pp.276-27917. 佐藤朔(1961)「プルーストなど―堀辰雄の西欧的なもの」『国文学 解釈と鑑賞』26-4、p.31-3518. 佐藤義雄(2014)「堀辰雄 古典文学の受容一九四〇年前後」『文芸研究:明治大学文学部紀要』122、pp.41-6819. 杉浦博(1965)「ライナー・マリア・リルケ:『マルテの手記』」小論」『一橋論叢』53-4 、pp.407-42720. 杉浦博(1967)「堀辰雄におけるリルケ――一転期を中心に」『一橋論叢』57-2、pp.174-19421. 杉野要吉(1968)「堀辰雄における日本古典接近の問題――小久保・高田両氏の御論にふれて」『国語と国文学』45-7 、pp.42-5522. 杉野要吉(1970)「堀辰雄「かげろふの日記」について―歴史小説の挫折」『国語と国文学』47-2、pp.16-4423. 杉野要吉(1965→1971)「昭和十年代の堀辰雄―「日本的なるもの」への接近姿勢をめぐって―」日本文学研究資料刊行会編『日本文学研究資料叢書 堀辰雄』有精堂、pp.261-27324. 菅原克也(2017)『小説のしくみ―近代文学の「語り」と物語分析―』東京大学出版会25. 鈴木裕子(2017)「堀辰雄「かげろふの日記」小論」『上越教育大学国語研究』31、pp.38-5026. 高田瑞穂(1966)『堀辰雄 写真作家伝叢書5』明治書院、pp.114-11927. 田口義弘(1965→1971)「堀辰雄とリルケ――「リルケ・ノート」を通して」日本文学研究資料刊行会編『日本文学研究資料叢書 堀辰雄』有精堂、pp.213-22128. 竹内清己編(2001)『堀辰雄事典』勉誠出版29. 竹西寛子(1977)「堀辰雄の王朝――「かげろふの日記」私見」『國文學 解釈と教材の研究』22-9 、pp.79-8230. 谷田昌平(1955)「堀辰雄」佐々木基一、谷田昌平著『堀辰雄――その生涯と文学』青木書店、pp.150-18431. 谷田昌平(1961)「堀辰雄の方法」『国文学 解釈と鑑賞』26-4、pp.41-4532. 谷田昌平(1961)「堀辰雄と古典――「かげろふの日記」を中心に」『國文學 解釈と教材の研究』6-4、pp.20-2533. 谷田昌平(1961)「堀辰雄」『國文學 解釈と教材の研究』6-5、pp.89-9434. 塚本康彦(1961)「平安朝文学――堀辰雄の日本的なもの」『国文学 解釈と鑑賞』26-4、pp.35-4035. 中野重治、丸岡明、中村真一郎、吉田精一(1961→1971)[座談会]「堀辰雄の人と文学」日本文学研究資料刊行会編『日本文学研究資料叢書 堀辰雄』有精堂pp.29-3136. 中村真一郎編(1958)『近代文学鑑賞講座第十四巻 堀辰雄』角川書店37. 橋本陽介(2017)『物語論 基礎と応用』講談社38. 畠中尚志訳(1939→1999)『アベラールとエロイーズ――愛と修道の手紙』(岩波文庫)岩波書店39. 福永武彦(1978)「編集雑記」『堀辰雄全集 第八巻 月報9』筑摩書房、pp.6-840. 富士川英郎(1961)「リルケ―堀辰雄の西欧的なもの」『国文学 解釈と鑑賞』26-4 、pp.26-3041. 藤吉栄(1979)「「蜻蛉日記」執筆動機試論」『国文研究』25(熊本女子大学国文談話会)、pp.18-2642. マリアンヌ著/佐藤春夫訳(1669=1929→1934)『ぽるとがる文』竹村書房(国立国会図書館デジタルコレクション、https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1237701 [2022.6.14閲覧])43. 柳井滋(1961)「かげろふの日記――作品論」『国文学:解釈と鑑賞』26-4、pp.66-7044. 山本裕一(2004)「堀辰雄「かげろふの日記」小論――他者の自覚」『別府大学国語国文学』46 、pp.1-2045. 吉田精一(1961→1971)「堀辰雄と王朝女流日記」日本文学研究資料刊行会編『日本文学研究資料叢書 堀辰雄』有精堂、pp.249-26046. 吉村貞司(1989)『近代作家研究叢書71 堀辰雄――魂の遍歴として』日本図書センター、pp.103-12647. 渡部麻実(2008)『流動するテクスト 堀辰雄』翰林書房48. ジェラール・ジュネット著/花輪光、和泉涼一訳(1972=1985)『物語のディスクール―方法論の試み―』水声社49. リルケ著、大山定一訳(1910=1953→2016)『マルテの手記』(新潮文庫)新潮社(Kindle版電子書籍)50. モーリアック著、遠藤周作訳(1927=1997)『テレーズ・デスケルウ』(講談社文芸文庫)講談社(Kindle版電子書籍)【中国語文献】1. 梁實秋譯(1987→1989)『阿伯拉與哀綠綺思的情書』九歌【英語文献】1. George Moore(1921→1923)Héloïse & Abélard V.1/V.2, Boni and Liveright(HathiTrust Digital Library,https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=uc1.31822023844012&view=1up&seq=1&skin=2021[2022.6.14閲覧]) | zh_TW |
dc.identifier.doi (DOI) | 10.6814/NCCU202201186 | en_US |