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題名 十九世紀末日本輿論界之台灣論述-以福澤諭吉與內藤湖南為研究對象
The opinions about Taiwan by Japanese Critics at the End of 19th Century -Focusing on Yukichi Fukuzawa and Konan Naito
作者 林宗賢
貢獻者 于乃明
林宗賢
關鍵詞 福澤諭吉
內藤湖南
殖民地主義
殖民地
台灣論
日期 2006
上傳時間 17-Sep-2009 16:12:36 (UTC+8)
摘要 西元一八九四年中日甲午戰爭爆發,翌年清朝戰敗,隨後即與日本簽訂了中日馬關條約,決定了臺灣即將割讓予日本這個無法挽回的事實。對於日本來說,臺灣雖然是第一個經由簽訂正式的國際條約而獲得的殖民地,但是由於先前並未有統治海外殖民地的經驗,再加上在統治臺灣的初期遭受到臺灣人民前所未有的激烈抵抗,使得日本因此耗費了不少國力。儘管如此,對日本來說,其在臺灣的統治卻被賦予了極重大的意義。
日本自明治維新以來,為了要免於被殖民地化的危機,因此積極的致力於文明開化的政策推動,並以成為一個主權獨立的文明先進國家為目標。而中日甲午戰爭的勝利即代表著日本已跨出了成為歐美列強般強權的第一大步。所以當時在割讓臺灣一事上面格外受到歐美列強的矚目,它並成為日後日本是否有能力統治海外殖民地的一個重要指標。在這樣的時空背景下,關於統治臺灣的相關議題不論是在日本的政界或是輿論界都引起了相當大的討論,而日本朝野上下藉由這些討論也試圖著去決定今後統治臺灣的基本路線。其中,在日本政界中原敬與後藤新平展開了一場關於統治臺灣的路線之爭,而在日本民間的輿論界當中,則是出現了許多知識份子對於統治臺灣的相關建言。
因此,本文欲將焦點集中在日本輿論界中關於臺灣論述的相關探討。並且欲以在日本享有高度名聲的福澤諭吉(1835-1901)與內藤湖南(1866-1934)做為研究的對象。福澤諭吉與內藤湖南在對於中華文化的觀感上面存有相當大的歧見,因此作者對於在此前提之下他們在獲得臺灣這前後數年之間所發表的關於臺灣相關論述當中,所反映出來的當時知識份子對於獲得臺灣這塊殖民地的觀感以及期待為何感到興趣並欲探討之。同時,作者亦欲探討他們所謂的「文明化」在臺灣殖民地統治上被賦予著何種意向,從中去更深入探討他們所撰述之臺灣論述當中是如何反映、呼應當時日本國內情緒高漲的殖民地主義。
關於研究方法,本文欲以當年之社論與新聞報導為主要的研究史料進而分析之,同時欲考量他們於撰寫這些臺灣論述時所存在的歷史背景等客觀因素,與今日學者對於他們的研究與評價互相對照後,進而期待能夠從中客觀地分析他們所呈現出來的臺灣觀點。

日本語要旨

1894年に日清戦争が勃発した。その翌年に清が敗戦し戦勝国の日本と下関条約を調印し、台湾割譲と言う決定的な状態に陥った。日清戦争の勝利によって日本は台湾を「最初の公式的植民地」として獲得したが、植民地統治は未経験の上に、加えて台湾の領有頭初から絶えず台湾住民の激しい抵抗にあったため、台湾統治に沢山の国力を消耗してしまった。
だが、日本にとって台湾の統治は重要な意味を持った。明治維新以来、植民地化されないように日本は文明開化に尽力し、欧米列強のような主権独立の文明先進国と成ることを目指していたが、日清戦争の戦勝が即ち植民地帝国として欧米列強と肩を並べて前進するという大事の第一歩であったと思われる。従って、台湾領有は当時列強に注目され、これからの日本が海外の植民地を統治し得るか否か、という一つの重要な指標と看做された。その様な背景には、台湾統治を巡る議論が日本における政界と言論界において盛んに論じられ、台湾における統治路線の定着を捉えようとされた中で、日本政界では台湾における統治路線を巡る論争が原敬と後藤新平の間に展開されたが、言論界では当時の知識人によって練られた統治策が絶えず披露されてきたといった盛況がみえる。
従って、本稿では日本の言論界における台湾に関する論述に集中し、そして、日本において極めて名高い知識人である福沢諭吉(1835-1901)と内藤湖南(1866-1934)を研究対象としたいと思う。中華文化に対する評価に大きなずれがある彼らが台湾領有の前後数年間のうちに発表した台湾問題の論述を分析した上で、当時の日本知識人が持ったようやく獲得した新しい植民地台湾に対する印象と期待は一体どのようなものであっただろうか、という点に筆者は関心を持っており、これを探求してみたい。また、台湾植民地の統治において彼等によって提唱された所謂「文明化」というものはそれぞれ如何なる意向を付与されたか、という課題を検討することで彼らの台湾論に写ったものが当時の日本植民地主義の高まりに対してどのように呼応していくのかも探りたいと考えている。
研究方法として、本稿では主に論説と新聞記事を史料として用いて分析を行い、そして、当時福沢諭吉と内藤湖南が台湾に関連する著述を発表した背景における客観的な歴史的要因と、現代の学者が行っている彼らについての研究を対照しながら、彼らの台湾観を検討していきたいと思う。
參考文獻 一、史料と新聞
1、伊藤博文、『明治百年史叢書 秘書類纂18・台湾資料』、東京、原書房、1978年。
2、慶応義塾編、『福沢諭吉全集』全21巻、東京、岩波書店、1958-1964年。台湾に関する時事新報の社説は『福沢諭吉全集・第十四巻-第十六巻』に収録された。
3、『時事新報』:明治十五年(1882)福沢諭吉が創刊した日刊新聞。昭和11年(1936)「東京日日新聞」に併合、廃刊。
4、『台湾日報』:明治三十年(1897)五月八日、当時の台湾総督乃木希典が台北で創刊した長州系の日刊新聞。明治二十九年(1896)創刊された薩摩系の『台湾新報』に対抗するため創られたと思われる。明治三十一年五月一日、この両者が合併され、『台湾日々新報』として新発足することになった。
5、台湾総督府編、『詔敕・令旨・諭告・訓達類簒(二)』、1941年。成文出版社再印行、台北市、1999年。
6、内藤虎次郎、『内藤湖南全集』1-14巻、東京、筑摩書房、1970-1976年。台湾日報の社説は『内藤湖南全集・第二巻』に収録された。
7、林衡道、『日本據臺初期重要檔案』、台中市、台灣省文獻委員會、1978
年。
二、日本語
著書(五十音順)
1、青江舜二郎、『アジアと内藤湖南』、東京、時事通信社、1971年。
2、浅見登郎、『日本植民地統治論』、東京、厳松堂書局、1928年。
3、浅田喬二、『日本植民地研究史論』、東京、未来社、1994年第2刷。
4、井出季和太、『南進台湾史考』、東京、誠美書閣、1943年。南天書局再印行、台北市、1995年。
5、大園市藏、『臺灣裏面史』、台北市、日本植民地批判社、1944/12/19。
成文出版社再印行、台北市、1999/06。
6、岡本幸治、『MINERVA日本史ライブリー⑤・近代日本のアジア観』、京都、ミネルウァ書房、1998年。
7、小川環樹責任編輯、『内藤湖南』、東京、中央公論社、1971年。
8、小熊英二、『<日本人>の境界』、東京、新曜社、2003年第7刷。
9、許世楷、『日本統治下の台湾』、東京、東京大学出版社、1975年。
10、後藤新平、『日本植民政策一斑・日本膨張論』、東京、日本評論社、1944年。
11、黄文雄、『台湾・朝鮮・満州-日本の植民地の真実』、東京、扶桑社、2003/12第3刷。
12、駒込武、『植民地帝国日本の文化統合』、東京、岩波書店、1997/12第3刷。
13、鹿野政直、『福沢諭吉・人と思想』、東京、清水書院、1982/06/10第15刷。
14、芝原拓自、猪飼隆明、池田正博,『日本近代思想大系12・対外観』,東京,岩波書店,2000/07/03第4刷。
15、謝銘仁、『台湾社会文化史論』、大阪、浪速社、1972年。
16、杉山靖憲、『臺灣歴代総督之治績』、東京、帝国地方行政学会、1911/04/28。
成文出版社再印行、台北市、1999/06。
17、竹内好、<アジアの中の日本>。宇野重昭、『日本の社会文化史5・近代化の展開』、東京、講談社、1973年。
18、竹越與三郎、『台灣統治志』、東京、博文館、1905年。成文出版社再印行、台北市、1985年。
19、千葉三郎,『内藤湖南とその時代』,東京,国書刊行会,1986年。
20、鶴見祐輔、『正伝・後藤新平』、東京、藤原書店、2004年。
21、東郷実・佐藤四郎、『台湾植民発達史』、台北、晃文館、1916年。南天書局再印行、台北市、1996年。
22、遠山茂樹、『福沢諭吉・思想と政治との関連』、東京、東京大学出版社、1979年。
23、橋本白水、『臺灣の事業と人物』、台北市、南国出版協会、1928/07/10。
成文出版社再印行、台北市、1999/06。
24、春山明哲、<近代日本の初期殖民地統治と原敬>。春山明哲・若林正丈、『日本植民地主義の政治的展開一八九五-一九三四年』、東京、アジア政経学会、1980年。
25、古屋哲夫編、『近代日本のアジア認識』、京都、京都大学人文科学研究科、1994年。
26、マーク・ピーティー著・浅野豊美訳、『20世紀の日本4・植民地-帝国50年の興亡』、東京、読売新聞社、1996年。
27、又吉盛清、『台湾支配と日本人』、東京、同時代社、1994年。
28、三輪公忠、<アジア主義の歴史的考察>。平野健一郎、『日本の社会文化史4・日本文化の変容』、東京、講談社、1973年。
29、持地六三郎、『台湾殖民政策』、東京、富山房、1911年再版。
30、安川壽之輔、『福澤諭吉のアジア認識:日本近代史像をとらえ返す』、東京、高文研、2000年。
 
31、山田昭次、<論説:植民地>。『岩波講座・日本通史18』、東京、岩波書店、1994年。
32、矢内原忠雄、『帝国主義下の台湾』、東京、岩波書店、1988年。
33、山辺健太郎、『現代史資料21・台湾1』、東京、みすず書房、1984年第5刷。
論文(五十音順)
34、石田雄、<「同化」政策と創られた観念としての「日本」(上)>。『思想』NO.892、東京、1998年。
35、石田雄、<「同化」政策と創られた観念としての「日本」(下)>。『思想』NO.893、東京、1998年。
36、長谷川義記、<近代日本の初期殖民地政策事情>。『海外事情』29-1,東京,1981年。
37、林丕雄、<福澤諭吉 と石川啄木—脱亜思想 一考査>、『淡江學報』33期、民国83.03、頁311-324。
38、山本有造、<日本における植民地統治思想の展開>。『アジア経済』32巻一号、二号、東京、1991年。
三、中国語
著書(画数順)
1、石曉軍、『中日兩國相互認識的變遷』、台北市、台灣商務印書館、1999年。
2、内藤湖南研究會編著、馬彪等譯、『内藤湖南的世界:亞洲再生的思想』、西安市、三秦出版社、2005年。
3、李永熾、『福澤諭吉社會思想之研究』、台北市、國立台灣大學文學院、1968年。
4、呂理州、『改造日本的啓蒙大師福澤諭吉傳』、台北市、遠流出版社、1993年。
5、呉密察、<福澤諭吉的台灣論述>。同氏著『台灣近代史研究』、台北県、稻郷出版社、1990年。
6、呉密察、<明治三五年日本中央政界的「台灣問題」>。同氏著『台灣近代史研究』、台北県、稻郷出版社、1990年。
7、夏應元、<内藤湖南的中國史研究>。後收入『中日文化交流史論文集』、北京市、北京人民出版社、1982年。
8、梁華璜、『台灣總督府的「対岸」政策研究』、台北縣、稻郷出版社、2001年。
9、黄昭堂著、黄英哲譯、『台灣總督府』、台北市、前衛出版社、1994年。
10、黄静嘉、『日據時期之台灣殖民地法制與殖民統治』、台北市、著者、中華書局、1960年。
11、錢婉約、『内藤湖南研究』、北京市、中華書局、2004年。
論文(画数順)
12、Fogel Joshua Andrew著、戴寶村譯、<内藤湖南與台湾>、『臺灣風物』36卷第4期、民国75.12、頁101-107。
13、小林道彥著、李文良譯、<後藤新平與殖民地經營--日本殖民政策的形成與國内政治>、『臺灣文獻』48卷第3期、民国86.09、頁101-121。
14、水野明、<福澤諭吉的「國權論」與臺灣「無人島論」糾謬>。『歷史月刊』第80卷期、民国83.09、頁27-31。
15、王詩琅、<日本殖民地體制下的台灣(上) >、『臺灣風物』27卷第3期、民国66.09、頁1-102。
16、王詩琅、<日本殖民地體制下的台灣(下) >、『臺灣風物』27卷第4期、民国66.12、頁42-151。
17、何培齊、<内藤虎次郎的台灣論>、『中華簡牘學會通報』第1期、民国91.04 、頁85-105。
18、林呈蓉、<近代初期日本的移殖民論與移殖民活動>、『臺大文史哲學報』47期、民国86.12 、頁259-287。
19、呉密察、『日本的台灣殖民統治與外國顧問--以kirkwood為例』、台北市、行政院國科會科資中心、1994年。
20、呉密察、『日據初期日本言論界的台灣議論』、台北市、行政院國科會科資中心、1997年。
21、徐國章、<日本侵臺的思想縁起與佔領台灣>、『臺灣文獻』48卷第3期、民国86.09、頁65-100。
22、葛兆光、<想像的和實際的--誰認同「亞洲」﹖關於晩清至民初日本與中國的「亞洲主義」言説>、『臺大歷史學報』30期、民国91.12 、頁183-206。
23、黄昭堂著、林偉盛譯、<殖民地與文化摩擦--台灣同化的糾葛>、『臺灣風物』41卷第3期、民国86.09、頁16-44。
24、黄俊傑、<十九世紀末年日本人的臺灣論述:以上野専一、福澤諭吉與内藤湖南為例-上>、『海峽評論』159期、民国93.03、頁61-64。
25、黄俊傑、<十九世紀末年日本人的臺灣論述:以上野専一、福澤諭吉與内藤湖南為例-下>、『海峽評論』160期、民国93.04、頁57-64+45。
26、徐慈薇、『福澤諭吉之中國研究』、台北、輔仁大學日本語文学系修士コース修士論文、2001。
27、施世婷、『福澤諭吉之研究-以其侵略思想為中心』、台北、中國文化大學日本研究所修士論文,1994。
28、何培齊、『內藤湖南史學研究』、台北、中國文化大學史學研究所博士論文、2003。
四、URL
1、国立神戸大学図書館 新聞記事文庫
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/sinbun/index.html
2、国立名古屋大学図書館 国内雑誌リンク集
  http://www.nul.nagoya-u.ac.jp/db/mag/index.html
3、東洋学文献類目検索http://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/db/CHINA3/index.html.ja.utf-8
4、中華民國期刊論文索引影像系統
http://readopac.ncl.edu.tw/html/frame1.htm
5、国立台湾大学図書館・台湾研究資源
http://www.lib.ntu.edu.tw/CG/resources/Taiwan/taiwan1.htm
6、国家図書館・期刊文献資訊網
http://www2.ncl.edu.tw/journal/journal_docu01.htm
描述 碩士
國立政治大學
日本語文學系碩士班
92556006
95
資料來源 http://thesis.lib.nccu.edu.tw/record/#G0925560062
資料類型 thesis
dc.contributor.advisor 于乃明zh_TW
dc.contributor.author (Authors) 林宗賢zh_TW
dc.creator (作者) 林宗賢zh_TW
dc.date (日期) 2006en_US
dc.date.accessioned 17-Sep-2009 16:12:36 (UTC+8)-
dc.date.available 17-Sep-2009 16:12:36 (UTC+8)-
dc.date.issued (上傳時間) 17-Sep-2009 16:12:36 (UTC+8)-
dc.identifier (Other Identifiers) G0925560062en_US
dc.identifier.uri (URI) https://nccur.lib.nccu.edu.tw/handle/140.119/33316-
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日本自明治維新以來,為了要免於被殖民地化的危機,因此積極的致力於文明開化的政策推動,並以成為一個主權獨立的文明先進國家為目標。而中日甲午戰爭的勝利即代表著日本已跨出了成為歐美列強般強權的第一大步。所以當時在割讓臺灣一事上面格外受到歐美列強的矚目,它並成為日後日本是否有能力統治海外殖民地的一個重要指標。在這樣的時空背景下,關於統治臺灣的相關議題不論是在日本的政界或是輿論界都引起了相當大的討論,而日本朝野上下藉由這些討論也試圖著去決定今後統治臺灣的基本路線。其中,在日本政界中原敬與後藤新平展開了一場關於統治臺灣的路線之爭,而在日本民間的輿論界當中,則是出現了許多知識份子對於統治臺灣的相關建言。
因此,本文欲將焦點集中在日本輿論界中關於臺灣論述的相關探討。並且欲以在日本享有高度名聲的福澤諭吉(1835-1901)與內藤湖南(1866-1934)做為研究的對象。福澤諭吉與內藤湖南在對於中華文化的觀感上面存有相當大的歧見,因此作者對於在此前提之下他們在獲得臺灣這前後數年之間所發表的關於臺灣相關論述當中,所反映出來的當時知識份子對於獲得臺灣這塊殖民地的觀感以及期待為何感到興趣並欲探討之。同時,作者亦欲探討他們所謂的「文明化」在臺灣殖民地統治上被賦予著何種意向,從中去更深入探討他們所撰述之臺灣論述當中是如何反映、呼應當時日本國內情緒高漲的殖民地主義。
關於研究方法,本文欲以當年之社論與新聞報導為主要的研究史料進而分析之,同時欲考量他們於撰寫這些臺灣論述時所存在的歷史背景等客觀因素,與今日學者對於他們的研究與評價互相對照後,進而期待能夠從中客觀地分析他們所呈現出來的臺灣觀點。

日本語要旨

1894年に日清戦争が勃発した。その翌年に清が敗戦し戦勝国の日本と下関条約を調印し、台湾割譲と言う決定的な状態に陥った。日清戦争の勝利によって日本は台湾を「最初の公式的植民地」として獲得したが、植民地統治は未経験の上に、加えて台湾の領有頭初から絶えず台湾住民の激しい抵抗にあったため、台湾統治に沢山の国力を消耗してしまった。
だが、日本にとって台湾の統治は重要な意味を持った。明治維新以来、植民地化されないように日本は文明開化に尽力し、欧米列強のような主権独立の文明先進国と成ることを目指していたが、日清戦争の戦勝が即ち植民地帝国として欧米列強と肩を並べて前進するという大事の第一歩であったと思われる。従って、台湾領有は当時列強に注目され、これからの日本が海外の植民地を統治し得るか否か、という一つの重要な指標と看做された。その様な背景には、台湾統治を巡る議論が日本における政界と言論界において盛んに論じられ、台湾における統治路線の定着を捉えようとされた中で、日本政界では台湾における統治路線を巡る論争が原敬と後藤新平の間に展開されたが、言論界では当時の知識人によって練られた統治策が絶えず披露されてきたといった盛況がみえる。
従って、本稿では日本の言論界における台湾に関する論述に集中し、そして、日本において極めて名高い知識人である福沢諭吉(1835-1901)と内藤湖南(1866-1934)を研究対象としたいと思う。中華文化に対する評価に大きなずれがある彼らが台湾領有の前後数年間のうちに発表した台湾問題の論述を分析した上で、当時の日本知識人が持ったようやく獲得した新しい植民地台湾に対する印象と期待は一体どのようなものであっただろうか、という点に筆者は関心を持っており、これを探求してみたい。また、台湾植民地の統治において彼等によって提唱された所謂「文明化」というものはそれぞれ如何なる意向を付与されたか、という課題を検討することで彼らの台湾論に写ったものが当時の日本植民地主義の高まりに対してどのように呼応していくのかも探りたいと考えている。
研究方法として、本稿では主に論説と新聞記事を史料として用いて分析を行い、そして、当時福沢諭吉と内藤湖南が台湾に関連する著述を発表した背景における客観的な歴史的要因と、現代の学者が行っている彼らについての研究を対照しながら、彼らの台湾観を検討していきたいと思う。
zh_TW
dc.description.tableofcontents 第一章 緒論...................................1

第一節 研究動機と研究目的......................1
第二節 研究方法と研究範囲......................5
第三節 先行研究...............................7
  
第二章 台湾の獲得―日本植民地主義の第一歩.........9

第一節 植民地台湾の獲得........................9
第二節 日本政界における台湾統治の混迷...........11
第三節 日本植民地主義の定着....................15

第三章 福沢諭吉の台湾論........................19

第一節 台湾占領の観点..........................20

第二節 台湾移民殖産論..........................23
2-1. 内地移住者-熱帯殖産論....................24
2-2. 台湾住民-追放論.........................27

第三節 台湾殖民地統治論.........................31
3-1. 行政....................................32
3-2. 治安....................................35
3-3. 鴉片禁止.................................37

第四節 小結....................................39

第四章 内藤湖南の台湾論.........................43

第一節 台湾植民の観点...........................44
1-1. 台湾認識の視座............................46
1-2. その植民地理論............................47

第二節 台湾植民地移民論.........................51
2-1. 内地移住者-文明使命論.....................51
2-2. 台湾住民-同化論..........................55

第三節 台湾植民地経営論..........................59
3-1. 行政.....................................59
3-2. 地方行政の組織............................63
3-3. 司法.....................................64
3-4. 財政.....................................66
3-5. 交通.....................................69
3-6. 治安.....................................71
 
第四節 小結.....................................72

第五章 結び.....................................75

参考文献..........................................85

一、史料と新聞....................................85

二、日本語........................................85

三、中国語........................................88

四、URL..........................................90

付録

一、福沢諭吉の論説一覧表.............................91

二、内藤湖南の論説一覧表.............................92
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dc.relation.reference (參考文獻) 一、史料と新聞zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 1、伊藤博文、『明治百年史叢書 秘書類纂18・台湾資料』、東京、原書房、1978年。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 2、慶応義塾編、『福沢諭吉全集』全21巻、東京、岩波書店、1958-1964年。台湾に関する時事新報の社説は『福沢諭吉全集・第十四巻-第十六巻』に収録された。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 3、『時事新報』:明治十五年(1882)福沢諭吉が創刊した日刊新聞。昭和11年(1936)「東京日日新聞」に併合、廃刊。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 4、『台湾日報』:明治三十年(1897)五月八日、当時の台湾総督乃木希典が台北で創刊した長州系の日刊新聞。明治二十九年(1896)創刊された薩摩系の『台湾新報』に対抗するため創られたと思われる。明治三十一年五月一日、この両者が合併され、『台湾日々新報』として新発足することになった。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 5、台湾総督府編、『詔敕・令旨・諭告・訓達類簒(二)』、1941年。成文出版社再印行、台北市、1999年。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 6、内藤虎次郎、『内藤湖南全集』1-14巻、東京、筑摩書房、1970-1976年。台湾日報の社説は『内藤湖南全集・第二巻』に収録された。zh_TW
dc.relation.reference (參考文獻) 7、林衡道、『日本據臺初期重要檔案』、台中市、台灣省文獻委員會、1978zh_TW
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